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今すぐできる!開発効率向上対策 【第1回】早くて正確な形状比較 設計変更でどこが変わったか?

今すぐできる!開発効率向上対策

海外設計・製造業務の早期立ち上げ、技術開発力強化、技術伝承、環境対応などの要求が高まる一方、情報漏えい対策、開発・製造履歴管理と追跡、技術者の引退など開発業務負荷が増加傾向である昨今、これまで以上に開発効率向上が求められています。開発効率が向上することで、革新的な製品開発やプロセス改革を、今あるリソースで確実に実行できることが期待されています。

本連載コラムでは開発効率向上に着目し、よくある開発作業を取り上げ、担当者が「すぐできる」、「すぐ効果を出せる」方法や道具を紹介していきます。

第1回 速くて正確な形状比較 "設計変更でどこが変わったか?"

設計変更は仕様そのものへのインパクトもさることながら、関係部門や協力企業など、後工程の業務に大なり小なりの影響を及ぼします。しかし、製造立上げ時期を遅らせるわけにはいきませんから、後工程部門は早急に対応策を確定して実行に移さなければなりません。

連載コラム第1回目は、上流の設計変更を受取る後工程部門が必ず行う「設計変更内容の確認作業」に着目し、その作業内容と内在しているムダを機械設計の立場でおさらいし、作業効率を向上させる方法と道具について紹介します。

設計変更確認作業

各ユニットや部品の設計部門、部品メーカー、生産技術部門、金型設計や治工具設計を行う工機部門など、上流の設計変更を受取る部門が最初に行うことは、「何が変更されたか?」を確認することでしょう。続いて「どこが変更されたか?」、「どのように変わったか?」を確認した後、「要求性能がどう変化したか(変更なしも含めて)?」を確認あるいは推定し、上流の設計変更の影響を受けるユニットや部品への設計変更、製造性検討、品質管理値の仮設定というプロセスを経るのが一般的です。

上流の設計変更を確認する方法として、各社で呼び方の違いはありますがいわゆる「設計変更通知書」があります。文章や数字などの記述によって「何が変更されたか?」が記載されていて、差分を確認するべき項目へ導いてくれます。

続いて「どこが変更されたか?」、「どのように変わったか?」についても、同じく「設計変更通知書」によって確認することができます。変更内容が文章や数字など論理的な記述で表現可能であれば、比較的速く理解されるでしょう。

変更内容の確認作業は手間がかかる

しかし、「どこが変更されたか?」、「どのように変わったか?」を確認する作業には厄介なケースも多くあります。

例えば、"ぼかしを広げた"、"平坦部と縦壁部のつなぎを滑らかにした"など、定式的表現が難しい変更内容がそれにあたります。具体的には"どこが起点で形状変化が現れ、どこが何ミリ張り出しあるいは凹んだのか?"を確認する作業。始めに新旧部品を図面やCADの中で重ね合わせ、続いて差分を知りたい箇所を決め、断面を切って新旧部品の差分(距離)を測定し、その測定位置と差分値を記録するという作業を、測定箇所の数だけ延々と続けなければなりません。しかも、差分値の記録は作業者が決めた測定箇所しか残らず、後で違った視点で検討を行う必要がある場合、同じ作業をまた繰り返す必要があります。しかしこの作業が終了しないと、設計変更の対応策を技術的に決めることができません。

つまり「どこが変更されたか?」、「どのように変わったか?」を速く正確に認識する作業は、設計変更対応プロセスのクリティカルパスと言えるでしょう。しかも、部品、金型、治工具を問わず、機械設計の担当者はほぼ全員行っている作業であり、全員の工数を積み上げると膨大な数字になっているかしれません。

"このような作業は3DCADが得意なのではないか"と考える方も多くいらっしゃいます。例えば"3D干渉解析"のような3DCADの標準的な機能は、3次元的に距離を測定する速さと正確さ、そして任意断面上や3次元的に干渉している箇所の検出とその最大距離の測定など、バラエティに富んだ測定方法を利用できる点が優れています。

しかし、標準機能では差分を3Dの面などの幾何形状で部位毎に記録する機能はあまり豊富ではありません。差分を検出後は、ほとんどの場合設計変更対策のために形状修正を行う必要があります。差分が発生している部位とそうでない部位を形状で記録できない場合、変更してはいけない部位を変更してしまう可能性が内在します。そこで、差分が発生している部位だけを記録として残すために、面や輪郭抽出などの作業が別途必要になります。この作業も該当箇所の分だけ繰り返さなければなりません。

もしこの「どこが変わったか?」、「どのように変わったか?」を確認する作業を効率化できれば、変更内容確認作業時間の短縮につながり、後工程作業の着手を早めることにもつながるわけです。

部品の形状比較を1回で完了

CATIA V5のメカニカル・デザイン1(MD1)、メカニカル・デザイン2(MD2)、ハイブリッド・デザイン2(HD2)を利用している場合、「ヒーリング・アシスタント1(HA1)」を追加することで、部品の形状比較を1回の操作で完了することができます。

「ヒーリング・アシスタント1」は、CATIA V5以外のCADで作られた3DデータをCATIA V5の品質へ「修復」する機能群が集約されているワークベンチです。異なるCAD間でデータの授受を行うと、"面がはがれる"、"端点がずれる"などの現象がしばしば発生します。異なるCAD間でデータの授受を行う主な業務の一つが"設計変更"ということもあり、差分確認と修復の両機能を備えています。例えば部品メーカーの場合、上流工程である取引先から設計変更が反映された3Dデータを受取り、自社の部品の設計変更対応を行う作業などに対して便利な機能を備えています

下図の左側は設計変更前、右側は設計変更後の部品です。
部品の差分は先端部にある穴の有無だけのように思われますが、実際には他の箇所にも差分があります。

差異

これから「どこが変わったか?」を「ヒーリング・アシスタント1」を使って確認します。
まず、設計変更前の部品を開きます。続いて、ワークベンチを「ヒーリング・アシスタント」に変更します。
次に、"パーツの比較"アイコンを選択し、設計変更後の部品を選択して"開く"をクリックします。"開く"をクリックすると"パーツの比較"ダイアログが表示されます。

ここでは、差分として認識する距離の設定や、差分形状が検出されたとき設計変更前形状(オリジナルモデル)、設計変更後形状(比較モデル)のどちらか、あるいは双方を残すのか、また差分がない(一致したフェース)形状を残すかなどの設定を行います。では、差分を"プレビュー"で確認します。

左側が設計変更前、右側が設計変更後の形状です。赤い部分とクリーム色の部分が差分がある部分です。ここで「どこが変わったか?」がわかります。"OK"をすると、先ほどのダイアログで設定した通りに差分がある部分が部位毎にフェース単位で記録されます。

比較

続いて「どのように変わったか?」を把握する作業が始まるわけですが、技術的内容や変更目的によって様々な作業方法があります。

【詳細PDF】設計変更内容作業のヒーリングアシスタント1(HA1)活用例

設計変更内容作業のヒーリングアシスタント(HA1)の活用例ホワイトペーパーにつきましては、下記フォームを入力の上、ダウンロードページより詳細PDFを入手ください。

※特集記事「今すぐできる!開発効率向上対策 第1回 早くて正確な形状比較"設計変更でどこが変わったか?"」は、ダッソー・システムズ株式会社 公式ブログに掲載されている記事です。

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